電気災害・アーク放電に関する基礎事項
電気火災の背景に関するQ&A
Q1どんな技術変化を背景に、電気災害を大きな問題として取り上げるのか?
A1
電力の応用は多彩になった。提供側も、利用側も、種類が多様で、容量が大きく、分散型になっている。

Q2どんな社会変化を背景に、電気災害を大きな問題として取り上げるのか?
A2
【大電力化・ネットワーク推進・省エネ化】と、【自然災害増大】と【複雑化による人為ミス増大】が組み合わされる。

Q3住宅火災の発生件数は減少傾向にある。電気器具類火災が増えているのはなぜですか?
A3
電気器具類に電力配線部が含まれる。多様な要因がある。自然災害もかかわる。

Q4自然災害が電気火災や事故にかかわった事例は?
A4
地震、津波、台風、高潮などの災害時に電気災害は多発する。
東日本大震災では火災で膨大な被害が発生したが、その半分以上が電気火災であった。
災害での電気事故は発生時だけでなく、その後も事故件数が増加する
東日本大震災後の影響は、変電所の電気事故に数年間残った。

電気火災の特徴に関するQ&A
Q5一般の火災と電気火災の共通点は?
A5
破壊的な燃焼にいたること。

Q6電気火災には、燃焼に至る仕組みに特徴がありますか?
A6
燃焼に至る異なる2つの行路がある。設計された場所での発熱と想定外の場所での発熱。

Q7想定外の場所での電気火災の代表的な原因といわれるトラッキング現象とは何ですか?
A7
コンセントの綿ほこりや湿気によるトラック形成。

Q8想定外の場所での電流が、どのようにして火災のような災害を起こすのですか?
A8
トラッキング現象から火災に移行する間に、アーク放電が介在すると考える!

Q9電気火災を引き起こすようなアーク放電と何ですか?
A9
空間を電荷が伝搬する放電の最終形態で、低電圧でも大電流が流れる現象。
【アーク放電とは; Google Chrome のAI による説明などから】
アーク放電は、放電現象の最終形態とも呼ばれる。気体中で発生する放電の一種で、電極間で弧状に放電する現象。電圧は低くても大電流が流れる。強い光と熱を発生。
アーク放電の発生原理;高温の陰極から熱電子が放出される電極間の気体分子が電離しイオン化してプラズマを発生。
プラズマの中を電流が流れる;電子、中性粒子、イオンが衝突しエネルギーを授受し、電気エネルギーが熱や光のエネルギーに変わる。
【アーク放電とは;松定プレシジョンHP 用語集からなど】
電弧放電ともよばれ、低電圧、高電流の時に発生します。高温度の陰極から熱電子を大量に放出しながら持続的に放電するのが特徴です。アーク放電には、熱陰極アーク放電と冷陰極アーク放電の2種類があります。
熱陰極アーク放電は、陰極が加熱され熱電子が放出されることによって発生します。
一方で冷陰極アーク放電では、陰極表面にある非常に強い電界によって直接電子が放出されます。冷陰極放電ランプ(CCFL)などの冷陰極放電ランプは、アーク放電ではなくグロー放電に属します。
【アーク放電 放電の最終形態; Google Chrome のAI による説明】
アーク放電は、放電現象の最終形態とも呼ばれる持続放電の一種で、放電電流を大きくすると他の放電から移行して発生します。

YMモデルに関するQ&A
Q10アーク放電は、どんな構成でどんな現象が起こっているのですか?
A10
アーク放電は電気エネルギーで陰極から電子、陽極からイオンが飛び出し、電極表面や空間で発熱します。
ロウソクの燃焼と対応すると、システムとしてのアーク放電が理解しやすいでしょう。

Q11アーク放電で電子やイオンが空間を伝搬するとはどういうことですか?
A11
アーク放電は電気エネルギーで陰極から電子、陽極からイオンが飛び出し、電極表面や空間で発熱します。

Q12いろいろな放電の最終段階がアーク放電だということはどういうことですか?
A12
多様な放電現象があります。アーク溶接、自動車の点火装置や高輝度照明ランプのような利用があります。
一方、スイッチやネオンサインや落雷や想定外の配電路での異常な大電流は、避けたい現象です。

Q13アーク放電での発熱の特徴は何ですか?
A13
酸素も可燃物も不要です。電極の一部は、電極金属の融点温度に達します。電気条件で、持続、拡大、停止が決まる。電流が増えると熔融領域は拡大。熱伝導によって、絶縁有機物を熱分解する可能性がある。

Q14開閉接点でアーク放電が発生するとき、どんな物理現象がおこるのですか?
A14
配電接点接触部の微小電流によるアーク放電発生メカニズムを時系列で説明。

Q15アーク放電が発生するときの現象をわかりやすく説明してください。
A15
アーク放電は、開始前段階と、放電のきっかけの電流と、持続的なアーク放電状態の激しく時間変する現象です。
